歴代プジョーで最多生産台数を記録した206の後継車である。
しかしながらプジョー206は未だに絶大な人気を誇っているため、
当分の間はヨーロッパおよび他の国々で継続的に販売されるようである。
プジョー史上もっとも成功したモデルは何かと問われたら、
プジョー自身も206と答えると思う。
プジョー207のルックスは206の延長線上にある。
新世代プジョーの特徴を引き継いだ、
大きく口を開けたフロントグリル周りの造形。
釣り目状のヘッドランプやCピラー周りの流れるような処理、
サイドまで回り込んだアーモンド状のリアコンビランプといった、
206のデザイン要素をから受け継いでいることもあって、
ほとんどの人がプジョー207を206の後継モデルだとわかるだろう。

しかしサイズ感の違いは一目瞭然である。
全長は4030mm、全幅は1720mmと、プジョー206に対して全長で195mm、
全幅で50mm大きくなっている。
ライバル車と比較すると、ルノー ルーテシアは全幅は206と同じだが、
全長は4m弱。逆にフィアット・グランデプントは全長こそ4mを超えたが、
全幅は1700mm未満に収まっている。
全長4m、全幅1.7mを超えた量産コンパクトカーは、
プジョー207が初めてだろう。
さらに塗装品質やプレス品質、組み付け精度などの大幅向上などにより、
外観はプレミアムコンパクトと呼べる領域まで達した。
その分価格も上がっている(日本での販売価格は未定)。

またインテリアの質感向上も顕著である。
クロームで縁取ったメーターや分厚いドアトリムは
コンパクトカーであることを感じさせないほど立派。
プジョーは新車が出る度に、猫足じゃなくなったとよくいわれている(笑)
しかし、結局は猫足だと評されているからおもしろい。
プジョーは元来“猫足”と表されるしなやかなサスペンションと、
実用性を強く意識した高効率パッケージングを
特徴とするモデルをつくっていた。
プジョー206の前身モデルである205も
当時はドイツ的なフランス車といわれていたが、
足の動きやシートの座り心地などやはりフランス車らしい乗り心地が
色濃く残っている。
プジョー206は、そういった価値観にとらわれないクルマ作りで
一大センセーションを巻き起こした。
その人気ぶりは、205が15年かけて達成した528万台という販売台数を
わずか7年でクリアしてしまったことでも端的に表れている。
プジョー207は、206のそんな特徴をさらに進化させたクルマといえる。
ひと目で206の後継モデルであることがわかるルックスはもちろんのこと、
再びライバルよりひと回り大きい
ボディサイズを採用してきたことにもはっきりと見て取れる。
モデルチェンジの王道を行く正常進化型ニューモデルと言っていいだろう。

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